2024.06.05

【セミナー開催レポート】「AI時代を生き抜く教室づくり」を開催しました!

先月の5月22日(水)に「AI時代を生き抜く教室づくり」というセミナーを弊社主催で実施し、特別ゲストとして教育界のノーベル賞世界トップ10に選出された正頭英和先生にも登壇いただきました。本記事ではその様子を詳しくお届けいたします。

皆様にとって有益な情報もお届けできるかと存じますので、ぜひ最後までお読みください。


◼️モデレーターとゲスト

【モデレーター】
エデュケーショナル・デザイン株式会社 CEO
脇田真太郎

【ゲスト】
デジタネ公式アドバイザー
正頭 英和

小学校 教諭 / 2019年に「教育界のノーベル賞」と呼ばれる「Global Teacher Prize(グローバル・ティーチャー賞)」トップ10に、世界約150ヵ国・約3万人の中から、日本人小学校教員初で選出される。AI時代・グローバル時代の教育をテーマにした講演も多数。桃鉄教育版のエデュテイメントプロデューサーもつとめる。

◼️セミナーの様子

トピックス①:プログラミング教育の意義



正頭:まずプログラミングを学ぶことは、突き詰めると子どもが幸せに人生を生きていくための一つの手段だと考えています。なぜならプログラミングを学ぶと世の中にあるモノの仕組みがわかるようになりますし、世の中を見る視点や角度が変わり、この世界をより面白く感じながら生きていくことができます。

少し話が逸れますが、そもそも現代において「これを身につけると将来役立つ」という観点で物事を見ることは適切ではないと考えています。ノーコードでサイトやアプリを制作できるようになったり、AIの自動翻訳の精度が上がったことでプログラミングや英語など勉強しなくてもいいのではないのかという方が増えている状況です。ただそういう人は結果だけを念頭におき、プロセスは無視してしまっています。教育の役割というのはそのプロセスであり、例えば英語学習の過程では異文化やコミュニケーション能力を身につけることができますし、プログラミングの学習過程ではモノが動く仕組みを理解できるようになるわけです。

そのプロセスを経験させるからこそ、先に話したようにプログラミング学習を通じてモノの仕組みがわかり、世界を面白く感じることができ、そして詰まるところ人生を幸せに生きていくことができると考えています。

脇田:私もそう思います。デジタネのユーザー様に定期的にインタビューをするのですが、ある親御さんが子どもと一緒に歩いていた時に子どもが信号を見て「あの裏側ってプログラミングでできているんだよ」と言ったらしく、まさにプログラミングを学んだことでモノを見る視点が変わってきたと仰っていました。また他の例で、デジタネに入会してプログラミングを学び始めてからデジタネ領域への関心を持ち始め、動画編集やデザインなどに興味を持つ子を何人も見てきているので、学習のプロセスの中で色々な気づきや発見をしていくことは非常に大事なことですよね。

トピックス②:エデュテインメント*の必要性

※エデュテインメント:エデュケーション(教育)とエンターテインメント(娯楽)をかけ合わせた造語で、「楽しく遊びながら学ぶこと」という意味。

正頭:今は世の中に長く役立つものはあまりない時代です。今活用できているスキルや知識が10年後には全く活用できないという可能性がどの分野にもあります。そのため、これまでは「テストでいい点を取るため」とか「将来のため」など、「損得」で子どもは勉強していたのですが、その勉強が本当に役立つのかどうか分からないという考えが子どもたちに浸透し、「損得」では動かなくなりました。

昨今のこのような状況の中で、子どもが何を基準に動くのかといえば「楽しいか、楽しくないか」という軸です。ゲームも楽しければやるし、楽しくなければやらないんです。そういう理由で勉強も楽しくしなければいけないのですが、やはり勉強に楽しさを感じてもらうのはハードルが高い。そこで、子どもに「ちょっとやってみようかな」と思わせ、その勉強のハードルをグッと下げるものこそがエデュテインメントです。

子どもにはこういったエデュテインメイントが盛り込まれたコンテンツを入り口に楽しく学習してもらい、そこから学びの本質に向かってもらうということが重要だと考えています。

脇田:僕らのデジタネもまさにエデュテインメントの要素を取り入れていて、勉強だと思ってプログラミング学習に取り組むのではなく、マインクラフトやRobloxなど子どもに大人気のゲームで楽しむプロセスの中で結果的に学びもついてくる設計にしています。

正頭:子どもたちの中で流行り廃りがある中で、マインクラフトなど定番の人気ゲームで学べるというのはかなりの強みだと思いますね。それに加えて、子どもに楽しんでもらう時にはビジュアルがとても大事で、いかに教材のUI/UXが洗練されているかも大事なんです。そういう意味でデジタネはコンテンツ面とビジュアル面ともに優れていますよね。

トピックス③:プログラミングと対面教室の相性



正頭:プログラミングと対面教室の相性はとてもいいと思っています。そもそも前提として子どものやる気という火を灯す方法は二つあると考えていて、一つは子どもに色々な体験をさせて火をおこせるものを探すこと、もう一つは実際に火が灯っている人の近くにいることです。前者は子どもに無数のことを体験してもらう必要があるため難しいのですが、後者は比較的実現しやすいです。

例えば、教室のAさんが情熱を持って何かやっているのをBさんが見た時に、その熱量は確実にBさんに移り、自分もやってみたいと思ってくれるんですよね。一方で、もし全生徒がそういった熱量を持っていなかった時に唯一熱量をコントロールできるのが大人である先生なんです。そのため、対面教室が子どもに直接的に熱を与える環境である限り、その価値はありますし、今後その価値はますます高まると思います。

実際にコロナ期間中にオンラインで子どもに熱を伝えられるのかを実験してみたのですが、やはり対面教室には大きく劣りましたね。

トピックス④:これから求められる教室像とは?

正頭:共働きが当たり前になっている今の状況を踏まえ、これから求められる教室というのは学力を育てるだけではなく、「塾を含めみんなで子育てする」ということを伝えられる教室であることだと思います。要は学力を鍛える場所ではなく、家庭をサポートする場所だとしっかり言えるということですね。

子供が育つために、成長するために一番必要なことは親の笑顔です。これは僕ら教育者の敗北宣言でもありますけれども、やっぱり親が笑ってること以上の教育効果はありません。そのため、保護者の方々にはお子様をお預かりする間は自由な時間になりますので、趣味や好きなことをやり、お子様が帰ってきたときに笑顔で迎えてあげる1時間してください、とお伝えできることが求められるのではないかと思います。

◼️個別説明 申込受付中

以上「AI時代を生き抜く教室づくり」セミナーのレポートをお届けいたしました。何か皆様の参考になりましたら幸いです。

セミナーの中でデジタネの強みなどにも触れましたが、現在オンライン個別説明を開催中ですので、ご興味がある方は下記フォームからお問い合わせください。

《開催概要》
時間:60分程度
参加費:無料
実施形式:オンライン(Zoom)
参加希望の方には、後日担当の者からご登録のメールアドレス宛に日程調整のご連絡をします。

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エデュケーショナル・デザイン株式会社
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